- 1.静岡ゆかりのアニメ同士の大型コラボ企画
- 2.伊豆半島の大きさを実感できる「東部エリア」
- 3.車ではなくても行ける場所もいくつか・・・
- 4.企画は9月末まで!中部や西部も合わせて、ゆっくり回るのがよさそう
1.静岡ゆかりのアニメ同士の大型コラボ企画
ご存じの方もかなり多いと存じますが、静岡県内が舞台となっている「ゆるキャン△」「ラブライブ!サンシャイン!!」のコラボ企画「Meets SHIZUOKA」が、今年4月から始まっています。
ポップアップショップや限定グッズの展開もありますが、企画の一番の目玉となるのは、静岡県内のほぼ全域で展開される「スタンプラリー」です。
同じ静岡県を舞台にした作品でも、ラブライブ!サンシャイン!!が沼津市とその周辺市町に限られているのに対し、ゆるキャン△は静岡県のほぼ全域を舞台としています。ラブライブ!サンシャイン!!の「街あるきスタンプラリー」は主に沼津市だけで展開されていますが、今回のMeets SHIZUOKAでは、西部から東部・伊豆まで、静岡県の端から端まで、様々な場所にスタンプが設置されています。
筆者も先月から少しずつ進めていますが、あまりの規模の大きさに、全てのスタンプを集めきれる自信がないというのが正直なところです。それでも、この度東部エリアのスタンプを全種類回収しきれたので、こちらではその時の印象をざっくりご紹介します。
2.伊豆半島の大きさを実感できる「東部エリア」
ラブライブ!サンシャイン!!のファンにとっては、伊豆を含めた東部が、一番馴染みのある地域であるように感じられるかもしれません。沼津なんて頻繁に通っていて、沼津の市街地から離れた内浦や西浦も「庭のような場所」というように感じられるという人も少なくないでしょう。
しかしながら、沼津市内に設置されているスタンプは、東部エリア全6か所のうち、上土にある「つじ写真館」さんと、沼津市南部の戸田地区にある道の駅「くるら戸田」のわずか2か所。それ以外は伊豆半島の他の自治体に分布しています。
中でも沼津から一番離れているのが、伊豆半島の南部に位置する下田市の道の駅「下田開国みなと」です。Googleマップによれば、沼津市内から車でも約1時間半かかるとのこと。途中には天城峠の狭い道もあるため、辿り着くのも一苦労といった場所です。その他、伊東市の道の駅「伊東マリンタウン」についても、沼津からは車で約1時間かかります。残りの2か所は沼津市からも近い伊豆の国市や函南町にありますが、東部エリアだけでもほぼ1日がかり、場合によっては1日では回り切れなさそうなスタンプラリーになっています。
3.車ではなくても行ける場所もいくつか・・・
東部だけでも広範囲にわたって展開されるスタンプラリーですが、各スポットへの移動手段もどうやら車が一般的なようです。確かに、駿豆線や伊豆急行線が南北方向に走っていても、伊豆半島の中を東西方向に走る鉄道路線は皆無に等しく(強いて言えば北部を掠める東海道線くらい)、路線バスも本数が多いとは言えないというのが実情であり、公共交通機関を使って全てのスタンプを回るのは難しいと言えます。筆者自身、6か所中3か所は車を使って回りました。
とはいえ、車ではなくてもたどり着ける場所も中にはあります。沼津駅から近い「つじ写真館」さんは最たる例ですが、道の駅「くるら戸田」も、修善寺駅と戸田を結ぶ東海バスや戸田地区と西浦地区の間を走るデマンドタクシーに乗れば、公共交通機関だけで辿り着くことができます*1。
また、下田市の道の駅「下田開国みなと」は伊豆急行線の伊豆急下田駅から徒歩10分、伊東市の道の駅「伊東マリンタウン」はJR伊東線の伊東駅から徒歩13分、バスで5分となっています*2こちらも駅から徒歩圏内にあると言える場所であると言えるでしょう。ただし、伊東線や伊豆急行線の本数も少なめであるということには、行程を考えるうえで留意しておく必要があります。駿豆線の普通列車は日中時間帯で毎時3~4本程度ですが、伊東線や伊豆急行線は毎時1~2本ほど。その中には途中の伊豆高原までしか行かない列車もあります。また、熱海駅から伊豆急下田駅までは、普通列車で1時間半以上、特急列車でも1時間以上かかります。鉄道を使ってもたどり着ける場所ではありますが、その場合には行程を念入りに考える必要があり、他の場所とは別日程で回ることを前提として考えるのがよさそうです。
ちなみに、中部エリアや西部エリアにも、公共交通機関だけで行ける場所はいくつか存在します*3。中部エリアの「静岡PARCO」は静岡駅から徒歩3分の場所にあるほか、大井川鐡道新金谷駅のスタンプも、大井川鐡道自体の列車本数が少ないことにも留意する必要がありますが、車ではなくても向かうことができます。西部エリアの「天竜浜名湖鉄道 天竜二俣駅」は駅直結であり、「渚園 キャンプ場」はJR東海道線の弁天島駅から徒歩10分の場所にあります。公共交通機関だけですべてを網羅するのは不可能ですが、ある程度は回ることができると言えそうです。
4.企画は9月末まで!中部や西部も合わせて、ゆっくり回るのがよさそう
この企画は9月末まで開催されます。まだ6月であることを考えると、極端に急ぐ必要はなさそうです。何回かに分けて、静岡県内の各地を観光しながら、ゆっくり楽しんでいくのが良いかと考えます。JR東海とラブライブ!サンシャイン!!のコラボ企画「沼津ゲキ推しキャンペーン!」も、今月22日から再び開催されることが決まっており、沼津へ足を運ぶついでにやってみるのもよいかもしれません。
筆者も回らなければならない場所がまだ残っており、今度の週末も車を借りて少し西の方まで「遠征」しようかと考えています。中部の「日本平ロープウェイ」が運休中であり、そちらも再開し次第行かなければいけないのと、西部の浜松市周辺のスタンプについては、「ホームライナー浜松」で金曜夜に浜松入りしつつ、土日をほぼフルに使う感じで回りたいと思っています。新幹線で帰ってくれば、「沼津ゲキ推しキャンペーン!」の距離を稼ぐのにも、十分貢献できそうです。99万キロ達成で沼津駅がどう変わるのか、今から楽しみです。
スタンプラリーの西部エリアは「普通の切符かICでホームライナーに乗って金曜夜に現地入り→翌朝から集中的に回る→新幹線で三島まで帰る」なんて感じの方が良さそうな…
— ぷらむ@沼津移住民 (@417plum) 2024年6月18日
今思えば、ラブライブ!サンシャイン!!の「街あるきスタンプラリー」は、沼津におけるコンテンツを活用した地域振興において極めて大きい存在だったのではないかと考えます。アニメなどに登場したお店だけではなく、街中の普通のお店にも設置されていることも多いため、そうしたお店も巻き込んだ地域振興ができたということが、沼津市が「コンテンツツーリズムの成功例」と紹介されることが多い理由なのではないでしょうか。それに近い効果が、今回の「Meets SHIZUOKA」において、静岡県全体で巻き起こればよいなと思っています。