【イベント参加録】沼住クエスト2 海から見た沼津ツアー(9/21)【沼津移住録】

1.移住者と市民の交流ツアー「沼住クエスト」

9月21日(土)、沼津市内で開催された沼津への移住者と沼津市民との交流イベント「沼住クエスト」の交流ツアー、「沼住クエスト2 海から見た沼津ツアー」に参加しました。今月から12月までに全4階が企画されているうちの初回でした。

「沼住クエスト」とは、沼津市地域活性化や人口拡大を目的にクリエイターの方々が立ち上げた団体「沼住」が開催するイベントです。昨年度は「沼住クエスト1」として、沼津駅南口にある観光案内所で「ひみつ地図」を購入して街を回るという企画が開催されました。

2.何気に新視点?海から見る沼津

この日の集合場所は沼津港。「海から見る沼津」というタイトルの通り、ここから遊覧船に乗って沼津を見てみようという企画でした。私自身、沼津港から運航される遊覧船に乗船するのは、今回が実は初めてでした。移住前も聖地巡礼や陸地のお気に入りの場所を回るので終始しており、移住後はそもそも沼津港から足が遠のいてしまっていました。ただ、どこかの機会で一度乗ってみるのも悪くないと思い、今回応募してみた次第です。

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楽しみにしながら集合場所の沼津港に出向いたものの、あいにくの強風により遊覧船は欠航となってしまいました。乗客を乗せないまま、黒煙を上げながら出ていく船を見送りつつ、沼津港周辺の散策がスタートしました。一番の目当てが無くなってしまったのも事実ではありますが、沼津に住んでいるとむしろ行く機会が無くなってしまう沼津港を、この機会にゆっくり楽しんでみることにしました。

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最初に訪れたのは「びゅうお」です。今年5月以来、約4か月ぶりの訪問でした。同行していた参加者の中には、沼津に住んでいつつもびゅうおには行ったことがないという人もいました。休日ともなると多くの人でごった返す沼津港周辺は、地元にいるとむしろ縁遠くなってしまう場所でもあります。

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びゅうおでは、地元の観光ボランティアガイドの方が、それまで知らなかったことも含めて案内してくださいました。戦国時代には沼津市の内浦や千本浜周辺で武田氏と北条氏が戦ったということ、大瀬崎には日本書紀に出てくる伝説があるということなど、普段1人で沼津を見て回っているだけでは知りえない話を聞くことができました。遊覧船こそ欠航となってしまったものの、これだけでもすでにお腹いっぱいなイベントとなっていました。

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びゅうおを後にして、続いて向かったのは沼津港の魚市場です。「沼津魚市場INO(イーノ)」という施設を見学しました。セリこそやっていない時間帯ではあったものの、魚市場本体の機能を持つ施設を見学する、大変貴重な機会になりました。「INO(イーノ)」という名前は、ギリシャ神話に登場する海の女神にちなんだものだそうです。9月14日~16日に開催された「沼津地元愛まつり2024」のクイズコーナー「きょうの沼津」でも、その問題が出題されました。

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その後はしばらく沼津港周辺を散策。「このお店の卵焼きがめちゃくちゃ美味しい!」とのことで立ち寄ったのが「木村屋」さんというお店。1切れ140円という観光地にあるまじき価格の卵焼きながら、食べてみると卵の甘みや出汁の旨味が感じられる逸品でした。沼津を初めて訪れてから6年半、まさか沼津港の卵焼きが美味いと感じる日が来るとは、大変失礼ながら夢にも思っていませんでした。

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ツアーのラストとして、沼津港にほど近い移住者の方が開いたカフェにて、ミニゲーム大会が行われました。お店を営まれている移住者の方との対戦でしたが、大いに盛り上がってとても楽しい時間となりました。お店ではコーヒーなどの飲み物をいただきながらゲームを楽しみました。私はクラフトビールをいただきながらの参戦でしたが、正午を回る前に飲むビールは格別でした。これもイベントじゃなければそうそう飲む機会などないものです。

3.1人で回っていても気づかない沼津の姿

日ごろ沼津で生活していて、あるいは移住前に沼津を度々訪れていた際、友人知人と過ごすという機会も全くなかったわけではなかったのですが、それでも1人で街中を見て回る、歩いて回るということが多かったのも事実です。SNS等で情報を収集して、気になったところにふらっと出向いてみる。そうした楽しみ方で十分かなと思っていました。

しかしながら、インターネットを軸にした情報収集では、もともと自分の興味関心が向く分野しか見ないという傾向が強まってしまうように考えています。Twitterのタイムラインがまさしくその通りで、普段よく見るコンテンツを分析した「おすすめ」ばかりが流れてきたり、自分と同じ趣味や嗜好の人の情報ばかりが流れてきたりすることが多いにありうるはずです。そうなってしまうと新しい発見や学びはなかなか生まれてこないはずであり、楽しめるはずのものすら楽しめないということだって起こってしまうかもしれません。

ともすると重要になってくるのが、今回の「沼住クエスト」のような、「対面でいろいろなバックグラウンドの人と時間を共有する」ようなイベントです。今回一緒に参加されていた方は、私以外どなたも「ラブライブ!サンシャイン!!」のファンではないようでした。そうした方でさえ、沼津を気に入って住んでいたり、沼津に移住したいと考えていたりしているという話を伺うことができました。インターネットにばかり頼ってしまうと、そうした出会いや気づきにはなかなか出会えないので、今回のイベントはとても貴重な経験になりました。

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イベント終了後に立ち寄った沼津港近くのお店が、まさに今回のイベントを経た一番の発見だったかもしれません。タコスやハンバーガーがおいしいお店で、是非とも再訪したいと思いました。同じ会にいた参加者の方がおすすめしているお店でもあり、そうした発見は、対面イベントでなければなかなかないものだったと思っています。

4.「人間関係の構築」は移住生活で一番の難題

社会で生活する上で、どこか違う土地に移り住むということは、人間誰しもが生活基盤をゼロから構築することになるという意味で、決して容易なことではないと思います。仕事や住まいなどもそうですが、一番は人間関係でしょう。職場などに依存しない、利害関係のない人間関係を作ることは、移住生活で一番の難題ではないかと考えます。

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沼津だけで見てみても、移住者同士の交流を持てる場はいくつかあります。以前紹介したコミュニティも含めて、ネットを1つのプラットフォームにしつつ、対面イベントで生の声を聴くことができるものもあります。移住を考えている段階だという人も、そうした場で情報を集めたり、移住前から人とのつながりを作っておくというのが、1つの選択肢であるかもしれません。沼津に限らず、移住は1人では決して成しえないものです。それに対するソリューションになりうるものが複数あるというのも、沼津が移住者を集めつつある秘訣の1つかもしれませんね。