キャストの年齢から感じる、
「ラブライブ!10年の歴史」
ラブライブ!シリーズ第4弾「ラブライブ!スーパースター‼」に登場する5人のキャラクターのキャストが、先日発表されました。
各キャラクターのキャストは以下の通りです。当初メインキャラクターの澁谷かのん役のみ一般公募オーディションにより選ばれる予定でしたが、葉月恋役もオーディションから選ぶように変更されました。
・澁谷かのん 役:伊達さゆりさん
・唐可可(タン・クゥクゥ) 役:Liyuu(リーユウ)さん
・嵐千砂都 役:岬なこさん
www.holypeak.com・平安名(へいあんな)すみれ 役:ペイトン尚未さん
・葉月恋 役:青山なぎささん
キャストの発表と同時に、アニメーションPV付きのデビューシングルが来年春に発売されることが決まりました。デビューシングルのタイトルは「始まりは君の空」と、新設校である結ヶ丘高校のスクールアイドルにふさわしいものになりました。来年1月には詳細が発表されるとのことで、CDデビューに向け着々と準備が進んでいくものと思われます。
「新設校」というのは今までにない要素であり、それがストーリーにどのように作用していくのかというのは、アニメの放送時期も決まっていない中でも興味深いものではあります。音ノ木坂や浦の星は歴史と伝統のある古い高校で、虹ヶ咲は自由な校風の高校ではあれど新設校ではなさそうな高校であり、そのあたりの違いがどのような「Liella!らしさ」を生み出していくのかというところが、今から楽しみです。
ホームページで明らかになっているストーリーを見るにつけ、どことなく「古典的なラブライブ!への回帰」というものを感じさせるというのが、現時点での私の感覚です。虹ヶ咲は「過去2作とは明らかに違う空気」を背負っていて、「熱血系青春ドラマ」風味が薄まったように感じるところがあるのですが、「Liella!」の5人にはどことなく古典的ラブライブ!の空気を感じるような気もするのです。
「熱血系青春ドラマ」風味が嫌いな人にとっては、過去2作は苦手だそうで、一方で虹ヶ咲は好感をもって受け入れられているようです。もっともどちらにも「描こうとしたもの」があり、かつそれぞれに「スクールアイドルらしさ」があるのだと解釈しています。それゆえ、各作品の比較をもって優劣を論じるというのは、なんとも「野暮」なことではないかと思うのが、私の正直なところです。
ところで、今回発表されたキャスト5名のうち、4名については事務所などから年齢が発表されています。そのなかで、伊達さんとペイトンさんの2名は、それぞれ2002年生まれと2003年生まれと明らかにされており、記憶違いでなければ、ラブライブ!史上初の21世紀生まれのキャストが誕生したことになります。年齢からすれば歴代のグループのキャストと比べて極端に若いわけではないはずですが、とうとう来たかという印象が強く、Twitterでも「自分より若いキャストがついに出てきた」という声が多く聞かれました。
特に伊達さんについては、「ラブライブ!は小さいころからの憧れ」だったと語っていることも*1、私も含めて驚きをもって受け止めた人が多かったように思います。ラブライブ!が出てきて、世の中でそれなりの知名度を得始めたころというのは、私がだいたい中学3年生か高校生くらいだったかのように記憶していますが、それが「小さいころから」という存在になりつつあるところには、ある種の衝撃を感じずにはいられないところであります。
ラブライブ!というものが世に出てから今年で10年。2010年に10歳だった人はすでに20歳、5歳だった人は15歳です。今まではおそらく「中高生(あるいは大学生)くらいの頃に出てきたもの」という感覚の人がファンの中でも大部分を占めてきたはずですが、これからは「小さいころからあったもの」という人が増えてきて、さらには「生まれたことから当たり前のように存在するもの」というように感じる人すら出てくるのかなと思いました。
Aqoursと虹ヶ咲という先行2組の勢いも強い中、表参道と原宿と青山の間の学校からの新しいスクールアイドルが、いよいよ本格的に動き出すと聞いて、これからがますます楽しみになってきました。先の身の振り方は少し迷ったこともあるのですが、これからもスクールアイドルを応援し続けたいなと思いました。
*1:LoveLive!Days Vol.11 55頁