ラブライブ!じゃないいずっぱこ、大雄山線に乗ってきた

神奈川県に移住して早くも半月。当面の目標は「神奈川県内の鉄道路線を全て乗りつくすこと」です。といっても未乗線区はさほど多くなく、京急本線の堀ノ内~浦賀間や大師線、JR鶴見線南武支線箱根登山鉄道など、その辺りが残っています。ぼちぼち乗っていきたいですね。

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いくつか残っている中、先日乗ってきたのは、小田原駅から南足柄市大雄山駅までを結ぶ伊豆箱根鉄道大雄山線小田原駅で沼津方面の電車を待っていると、真正面にいる短い電車です。ざっくり言えば「伊豆箱根」の箱根の方ですね。

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新宿からロマンスカーで小田原まで移動。箱根に行かないさがみは、土曜の朝でも意外と空いていました。

小田原駅では新幹線と反対側の東口側へ。階段を降り案内に従って進むと、大雄山線の改札口があります。

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発車時刻まで時間もなかったため、ホームに着いたのちすぐに乗車。まず乗車したのは5000系の5501編成です。全7編成の大雄山線5000系のトップナンバーの編成で、かつて大雄山線を走っていた旧型車両をイメージした塗装を纏っています。

大雄山線は、同じ伊豆箱根鉄道でありながら、ラブライブ!サンシャイン‼のラッピング電車でおなじみ三島~修善寺間の駿豆線とは様相が異なります。

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一番の違いは車両の大きさです。駿豆線の車両(3000系、7000系、1300系)はJRの車両と同じ大きさですが、大雄山線の5000系はそれより一回り小さくなっています。車体の長さは約18ⅿであり、京急線や京成線、東急池上線などとほぼ同じです。小田原駅から1駅目の緑町駅付近に急カーブがあり、仮に駿豆線と同じ大きさの車両を運行しようとした場合、その急カーブを曲がり切れなくなってしまいます。このような事情から、大雄山線には、戦前に製造された車両が、1990年代まで在籍していました。5501編成の塗装は、戦前製の旧型車両に由来するものです。

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また、列車の運行形態も異なります。駿豆線には三島~修善寺間の普通列車のほか、JR東海道線からの特急踊り子が乗り入れてきます。対する大雄山線は、小田原~大雄山間の普通列車のみ。三島駅のようにJRの線路との連絡線もありますが、こちらは車両の検査の際、東海道線を経由して駿豆線大場駅に隣接する工場との間での車両の移動にのみ使用されます。

小田原駅を出た電車は、緑町駅の先でJR東海道線東海道新幹線と、五百羅漢駅の先で小田急線の下をくぐり、西に進んでいきます。大雄山線には富士フィルム前駅という駅がありますが、小田原市南足柄市の周辺には、富士フィルムの工場や研究施設がいくつかあるようです。それらへの通勤にも使われているのでしょうか。

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電車は20分ほどで終点の大雄山駅に到着。

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大雄山駅の周辺は、南足柄市中心市街地であるようで、駅前には比較的大きな商業施設もありました。

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南足柄市は神奈川県ではありますが、駅前の商業施設にはスルガ銀行の看板がありました。スルガ銀行静岡県地方銀行ではありますが、神奈川県内にも店舗が少なからず存在します。戸塚駅の近くにもありますね。

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大雄山駅の駅舎は1935年に建てられたものであり、2012年には南足柄市登録有形文化財に指定されました。

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歴史ある駅舎ではありますが、大雄山駅には今の時代らしくICカード対応の自動改札機が設置されています。駿豆線とは違い、大雄山線ではSuica等の交通系ICカードが使えます。

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電車を1本見送った後小田原に戻ります。復路で乗車するのは5507編成。1996年製の、5000系で一番新しい編成です。1994年に製造された5506編成とほぼ同じ仕様で製造され、LED式の行先表示器を登場時から備えています。

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同じ5000系でも、5501編成から5505編成は、LED式ではない行先表示器を装備しています。それも昔の鉄道車両で多く見られた字幕式ではなく、固定掲示した行き先を裏から電灯で照らして表示する「バイナリー・ヘッドマーク」というもの。簡易的な行先表示の方法ですが、大雄山行きか小田原行きしかない大雄山線だからこそ採用できたのでしょう。ちなみに、周りからの光の当たり方によっては、表示していない方の行き先が薄く見えることもあります。

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往路で乗車した5501編成は全ての座席がロングシートでしたが、5507編成は車両の端の部分以外の座席がクロスシートになっています。また、車両の端の部分には、LEDの車内案内表示器が設置されていました。

電車はあっという間に小田原駅に到着。ホームには電車から降りた大勢の人がいて、短い路線ながらも、地元の方々の足としてしっかり機能していることが実感できました。

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小田原駅に着いたらもうお昼。小田原を出る前に昼食を済ませようと入ったのはこちら。沼津に本店がある松福さん。看板の「沼津」の文字に惹かれて入店したものの、沼津の本店には行ったことがなく、どんなラーメンか見当もつかぬまま、うまいラーメンを注文。

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初めての店で冒険はしたくないということで、味の調節はせずに卓上のニンニクだけを少し投入。確かにうまかったです。こってりしたラーメンが食べたいときでも、このくらいの味がちょうどいいかもしれないですね。キャベツやほうれん草が程よく盛られているのも、罪悪感を薄めてくれるという点で嬉しいですね。沼津の本店にも行きたくなってきました。

予約していたCDの受け取りもあり、ロマンスカーと相鉄特急を乗り継いで横浜へ。予想はできていたものの、小田原から横浜の間の運賃はJRよりも小田急と相鉄を乗り継ぐ方が安いんですね。

いずっぱこと沼津のラーメンで気分は沼津にいるようでしたが、今回はあくまで神奈川県内で完結。引っ越しのゴタゴタで先月は全く行けず、今月とて土日に野暮用が入ることが多く、行くような暇がありませんでしたが、今月末の土日はかなり久しぶりに沼津方面に向かいます。晴れるといいなあ...

第6波が来る前に、乗れる電車はどんどん乗っていきたいですね。