「沼津はバーで有名な街」と言われても、そもそもバーというものになじみがないため、なかなか足を運びづらいという方も多いはずです。いわゆる居酒屋とは雰囲気がまるで違い、出てくるお酒も本格的かつ高級なものが多い、文字通り「大人の世界」を想像されるのかもしれません。
そんな中で、沼津の街でバーに行ってみたいという方で、バーは全く初めてだという方にまずお勧めしたいのが、仲見世商店街にある「ねこと白鳥」さんです。
もともと純喫茶があったところをリニューアルしたカフェバーで、仲見世商店街の旧国一通り側、駅側の入り口からやや歩いたところのビルの地下1階にお店があります。
地上からはどんなお店なのかが全くうかがうことができず、そこが入ろうか否か躊躇ってしまうポイントなのかもしれませんが、入り口のあたりを見渡すと、大体の営業日にはかわいいイラストが飾ってあります。
だいぶ見覚えのある雰囲気のキャラクターが描かれているように見えますが、お店曰く、これはあくまで「ねこ」。沼津にゆかりのある「ねこ」のイラストが、出迎えてくれるため、「よくわからないけど入ってみるか!」と思う方も少なくないはずです。この「ねこ」のイラストは、年に数回変わるとされています。これから年内はどうなるかという雰囲気ではありますが、おそらく年明けあたりに新作がお目見えするものと思われます。
店内にはカウンター席とテーブル席がそれぞれあります。バーとしてはかなりひろいお店で、店内にビリヤード台があるほか、ライブイベントもよく行われています。
グループで訪れた際にはテーブル席に通されることがほとんどですが、1人であれば大体はカウンター席です。お店に入ってから左手に見える低いカウンター席が目立ちますが、そこから少し進むと見える高いカウンター席が、いかにもバーらしい雰囲気の空間となっています。
バーで飲むお酒というのも人により好みは様々なのでしょうが、多くの方が連想されるのはカクテルかウイスキーのいずれかかもしれません。もちろんそれ以外のお酒、ビールやワインなどもそろえていますが、大体のお店で力を入れているのはカクテルやウイスキーです。
こちらのお店とてそれらの品ぞろえは充実しています。どんなお酒が飲みたいかをリクエストすれば、バーテンダーがそれに合わせたお酒を探したり作ったりしてくれるというのは、ほかのバーと同じです。マティーニやダイキリなどのようなカクテルもいただくことができます。
そんなところでほかのバーと一味も二味も違うのが、ちょっとかわいいカクテルを期間限定で出しているというところ。先ほども紹介した「ねこ」の誕生日に合わせたカクテルが提供されています。
直近のもので言えば、こちらの「サクラポワール」や「Shy Fairy(シャイ・フェアリー)」がいい例でしょうか。可愛らしい見た目かつおいしいカクテルが毎年期間限定品として登場します。
可愛らしいカクテルはほかにもいくつかあり、どれも見た目だけではなく、お酒として完成された1杯になっているので、「沼津でバーに行ってきた」とか「沼津でバーデビューしてきた」などなど、そうした話のネタとして最適なお酒であるはずです。ここで取り上げているのはどれも限定品となりますが、通年で提供されているカクテルも存在するため、いつ行っても飲めるということも付記しておきます。
そしてウイスキーも充実しており、好みを伝えてそれにあわせた銘柄を探していただくということもできます。主だった銘柄は概ねそろっているため、ウイスキーに興味はあるけど飲みなれていないという方にもいいかもしれません。飲み方もストレートやロックからハイボールまで対応してくれるため、今日はウイスキーの気分という場合にもお勧めです。
カフェバーという位置づけになっているからなのか、コーヒーやそれに合うお菓子などもメニューに存在します。また、大変恥ずかしながらまだオーダーしたことがないものの、クリームソーダなどの喫茶店のようなメニューもあります。2023年10月時点では休止しているものの、以前はカフェとして早い時間にも営業していたそうです。夜だけの営業になった今なお、そうしたお酒以外のメニューが残っており、お酒が苦手な方でも、バーらしいゆったりとした雰囲気の空間を楽しめるお店になっています。ちなみに上の写真のキッシュはこちらのお店でもおすすめのメニューとなっています。
バーには初めて行くという初心者の方からバーで飲むのが好きという方まで、幅広くおすすめしたいお店が、仲見世商店街の「ねこと白鳥」です。日曜日は定休日となっていますが*1、それ以外は17時から営業しており、日帰りでの沼津観光でも立ち寄りやすいはずです。物理的な入りにくさはあるかもしれませんが、居心地もよく気が付いたら根っこが生えているというお店です。お店の方も親切で、いろんなお店のことをご存じでもあるので、沼津におけるバー巡りの足掛かりにするのもいいかもしれませんね。
*1:イベント開催等の都合で日曜日を営業日とし、月曜日を休業とする場合もあり