沼津御用邸記念公園で先代御用車「ニッサンプリンス・ロイヤル」が展示中(10/17)

素通りしがちなところに感じる、沼津と皇室とのつながり

Aqoursのオンラインライブも終わり、ニジガクのアニメも順調に3話まで放送が進んでいますね。ライブの雑感はそのうち書こうとは思っていますが、アニメの話は、後日まとめて扱おうと考えています。毎回書き続けるのも、結構大変なんですよね。

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 そういえば、先日また沼津に行ってきました。手持ちのカーシェアチケットが今月末までだったのと、10月17日が「曜ちゃんの誕生日」から半年という日だったので、それに合わせて行こうと考えていた次第です。

ロマンスカー東海道線を乗り継ぎ、沼津駅の近くでカーシェアをピックアップしたのち、さわやかで腹ごしらえ。天気も優れなかったからか、土曜日にしてはかなりすいていましたね。到着から30分で席まで案内されました。

ハンバーグに加えてコーヒーまでいただき、おなかも十分満たされたところで、今回の目的地へ。国道414号線から逸れたところに所在する、「沼津御用邸記念公園」です。

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沼津御用邸記念公園は、明治26(1893)年から昭和44(1969)年まで使用されていた「沼津御用邸」を整備し、昭和45(1970)年から公園として、沼津市が管理・運営しています。

沼津御用邸は、大正天皇(当時は皇太子)のご静養先として、明治26年(1893)年に本邸が開設されました。

御用邸とは、現代においても各地に所在するものですが、皇室方が保養のために用いられる施設です。御所は皇室方が日々生活される場所である一方で、御用邸とは「別荘」とも言い換えられる施設であります。現在でも那須や葉山、須崎(静岡県下田市)に所在し、天皇皇后両陛下や皇族方が利用されています。

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明治26年当時の沼津周辺は、温暖な気候や駿河湾・富士山に囲まれた風光明媚な地であるという理由により、別荘地として注目され始めており、御用邸設置以前にも、明治政府の高官たちの別荘が複数所在していました。*1明治22年には東海道線も開業しており、東京からの交通の便が良くなったということも、沼津が御用邸を新設する場所として選ばれる理由となったと言えるでしょう。

www.city.numazu.shizuoka.jp

沼津御用邸の本邸は、明治29(1896)年と明治33(1900)年に2度増築されました。特に明治33年に増築された方は、御用邸としては初となる洋風建築となりました。

その後、明治36(1903)年に皇孫殿下(のちの昭和天皇)の学問所として東付属邸が造営、次いで明治38(1905)年には、本邸の西隣にあった川村純義伯爵の別荘を買い上げ、皇孫殿下の御用邸として、西付属邸が開設されました。1945年7月の沼津大空襲で本邸が焼失した後も、東西の付属邸が御用邸として利用されてきましたが、周辺環境の変化や設備の老朽化により、昭和54(1969)年に廃止となりました。その後沼津市へ無償で貸与され、翌昭和55(1970)年に今の沼津御用邸記念公園が開設されました。沼津御用邸記念公園は、平成18(2006)年に「都市公園法施行50周年記念事業」において、「日本の歴史公園100選」に選ばれたほか、平成28(2016)年には「旧沼津御用邸苑地」という名称で、国の名勝に指定されました。

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沼津御用邸記念公園は、今年で開設から50年となります。開園50周年を迎えたことを受け、10月10日から11月22日までの予定で、記念イベントが開催されています。その一環として、昭和42(1967)年から平成17(2005)年にかけて、御用車として用いられていた「ニッサンプリンス・ロイヤル」が園内で展示されています。

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昭和から平成にかけて活躍したプリンス・ロイヤルは、昭和天皇上皇陛下、今上天皇等、多くの皇室方に利用されてきました。現在はトヨタ自動車の「センチュリー・ロイヤル」が御用車としての任についており、プリンス・ロイヤルは使用されていませんが、今なお宮内庁により、現役時代と変わらぬ状態で維持されています。

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皇室方が使う車両ということもあり、安全性能や走行性能、また居住性なども重視された造りとなっています。その為、排気量は約6.3L、車体重量は3,660㎏、全長×全幅×全高のスリーサイズは6.15m×2.1m×1.76mと、現代でもまれなサイズとスペックの車となっています。御用車・貴賓車という特殊用途だからこそ、このような設計となったのでしょう。普通の車ではあまり見ないものです。機械式の駐車場とか、入庫できるところはほとんどなさそうです。

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実車を見ると、地上高が高めに取られているのがわかりました。設計当時の日本の道路事情や、乗り降りのしやすさを考慮しての設計でしょうか。

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今回利用したカーシェアの車種はスズキの「スイフト」でした。スイフトのスペックが排気量約1.2L、車体重量約900㎏、スリーサイズは3.8m×1.7m×1.5m*2ですから、排気量は約5倍、車体重量は約4倍、などなど、数字だけ見てもとんでもないスケールの車であるということは、お読みになっている方にも十分伝わると思います。

今回の目的は「期間限定で展示されているプリンス・ロイヤルを見に行くこと」でした。建物内も見て回りましたが、そのあとの予定もあったので、少し速足での見学となりました。またゆっくり見たいので、周辺のほかの施設も含め、後日再訪ということになりそうです。今度は天気のいい日を狙いたいですね…

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 (こっちもぼちぼち書き進めています。近日中に3つ目を公開できると思うので、もうしばらくお待ちください…)

繰り返しになりますが、プリンス・ロイヤルの公開期間は11月22日までです。ご注意ください。

今回はここまでです。お読みいただきありがとうございました。

 

*1:海軍大臣昭和天皇の養育係などを務めた川村純義伯爵の別荘も存在していたことも、沼津御用邸設置に影響していた?

*2:あくまで比較対象のため、おおよその数値です。