【乗ってみた】ホンダ N-WGNカスタム(ターボ車) 高速道路から街乗りまで(JH3・前期型)

(※2022年9月24日追記- この記事は2021年3月に公開した記事です。こちらで紹介している車両は、2022年9月23日に発売されたマイナーチェンジ後の後期モデルとは、一部仕様が異なります。ご了承ください。)

このブログでラブライブと鉄道の話をぼちぼち書いている私ですが、実はクルマもそこそこ好きということもあり、ドライブをすることも多々あります。

ドライブにてレンタカーを借りることもしばしばあります。例えば長野に行くときにはレヴォーグを借りてみたり、沼津へ行くときにヤリスハイブリッドを借りてみたり、機会があればその時に気になったクルマに乗ってみるということをしています。

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レヴォーグを借りて長野で廃線跡巡りをしたときの記事

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↑横浜でヤリスを借りて沼津に行った時の記事

大学2年の春に免許を取ってから3年経ち、その間にいろいろなクルマに乗ってきたつもりではありますが、しかしながら今まで軽自動車に乗ったことがありませんでした。別に忌避してきたというわけでもないものの、カーシェアリングやレンタカーでは軽自動車とコンパクトカーとで料金に大きな差がなく、それならコンパクトカーの方が良くないか?という判断もあり、今まで乗る機会に恵まれてこなかったというところであります。

それが先日、ふとした縁で乗る機会に恵まれました。というのも、サークルの同期が「めっちゃ気になる車がどんなものか確かめたいので今度レンタカーで借りてみるが、いろんな人の意見が欲しいので一緒に来ないか」という誘いを受けたので、一緒についていくことにしました。行先は沼津で、往路は東名高速を沼津まで走り、復路は箱根を越えていくルートを通って帰るというルートを取りました。高速道路から市街地、山道まで、様々なシチュエーションを試してみようというものです。

今回借りたのはホンダの軽自動車「N-WGNカスタム」のターボ車です。

www.honda.co.jp

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現行型のN-WGNは2019年に発売されたもの。「Honda SENSING(ホンダセンシング)」や電動パーキングブレーキなどを標準装備とした、最新世代の軽自動車です。車格はスズキのワゴンRダイハツのムーブ、日産/三菱のデイズ/ekワゴンに近いものといえるのでしょうか。

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クルマを借りたのは川崎市にある「ホンダレンタカー共立 川崎宮前店」さんです。東急田園都市線宮崎台駅から徒歩圏内にあるレンタカー店で、ホンダのディーラーに併設するような形でお店があります。店名の通りホンダ車のみを扱うレンタカー店で、軽自動車やコンパクトカー、ミニバンなどのほか、セダンやスポーツカーまでも取り扱うお店です。

お店でN-WGNをピックアップし早速移動開始。ちょっと走ったところに東名川崎インターがあるので、そこから東名高速に乗って沼津を目指します。

まず最初は同行者が運転し、私は後部座席へ。

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まず気が付いたのは後部座席の広さです。全高が高いハイトワゴンであるゆえ、当然ながら頭上のスペースは身長173cmの私にとって相当な余裕がありましたが、足元のスペースもコンパクトカーに勝るとも劣らない広さでした。シートスライドを一番前に持ってきた状態の写真ですが、「こぶし○個分」というような例えを使う必要もないくらいの広さだということは、おそらく写真から伝わってくるものと思われます。

そしてもう一つ感じたのが揺れの少なさです。座っていて下からの大きな突き上げを感じることがほとんどありませんでした。ダンパーが路面の凹凸をしっかり吸収しているように感じられました。また、カスタムのターボモデルのFF車にのみリアスタビライザーが装備されているのですが、そちらも乗り心地に好影響を与えているように感じました。

一方で気になった点がなかったわけではありません。後席の居住性が高いように感じられた一方で、ともすればもう少し装備が充実していてもよいのではないかと思いました。前席にはあったセンターアームレストが後席にはなく、ドアアームレストに置けない方の腕の置き場に困ることがありました。定員近くの乗車の機会はそうそうないであろう軽自動車にとって、本来であれば後席の設備とは座れれば良い程度のもので問題ないのでしょうが、しかしながら、近年の自動車市場におけるダウンサイズの傾向によって、普通車から軽自動車へ乗り換える人も多いはずであり、ともすると家族や友人知人を連れ立ってで軽自動車に乗って遠出をするということも珍しくも無いのかもしれず、ともすると後席の使用頻度も高くなるかもしれないわけですから、「あったらいいかな」と感じた次第です。

その他、後席にいるとタイヤからのノイズが少し目立つように感じました。前後で会話をする際は、少し声を張るような感じでないと、ちょっと厳しいかもしれません。

中井PAで休憩の後、運転を代わり、いよいよハンドルを握ります。

運転し始めた直後の第一印象は、「めちゃくちゃよく走りますね!」というところでした。PAを出る前のところからパワフルな印象を受けました。ターボ車なので低速域はターボが効かないのではという先入観もありましたが、それを見事に(もちろん良い意味で)裏切られました。そして本線に進入してからもとにかく良く走って、これでどうしてスピードメーターが140km/hまでしかないのかと感じてしまうほど。高速で流れに乗って走っていましたが、パワー不足を感じる場面は全くなく、追い越しも難なくこなせました。

走行安定性も想像以上のものでした。前述の通り、N-WGNはカスタムのターボ・FF車にのみリアスタビライザーが装備されていますが、それが安定性の向上においても大きく貢献しているようです。ダンパーもしっかり動いているようで、足回りも良くできていると感じました。

運転しているときに気になったことといえば、風切り音がやや目立ったということくらいでしょうか。とはいえ背の高い軽ワゴンゆえ、これくらいは想定の範囲内でした。前の席にいる間に感じた騒音はこれくらいでしょうか。

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さわやかまで運転し、昼食の後同行者に交代です。

昼食後は阿蘭陀館まで移動。国道414号の三つ目ガードは大渋滞でした。沼津インターからさわやかに至る道でもひどい渋滞に見舞われましたが、そんな中で役に立ったのが「オートブレーキホールド」です。この機能を使うと、停止時にブレーキペダルから足を離しても、停止状態とアイドリングストップが続きます。アクセルを踏めば解除されるので、複雑な操作なく再発進できます。渋滞時や信号待ちのほか、駐車場で駐車券を受け取るようなときにも使えるものです。

N-WGNは軽自動車としては珍しく電子制御式のパーキングブレーキを採用しています。レバーやペダルではなく、スイッチを指で操作するだけで操作できるものです。これを採用したことにより、オートブレーキホールドも搭載することができたと考えられます。

沼津市内で買い物をしたのち、箱根経由で帰路につきます。箱根峠の登り坂も楽々登っていきました。下り坂も至って順調であったようで、エンジンブレーキをかけつつ難なく下って行けました。

小田原からは小田原厚木道路東名高速を経由。途中海老名SAで小休止しつつ、高速を降りてから給油をして返却です。213㎞走って10.8Lのガソリンを給油、燃費は19.72km/lでした。今回乗車した「Custom L ターボ」のカタログ燃費はWLTCモードで21.2km/lで、カタログ燃費の達成率は約93%でした。常時「ECONモード」を使っていたとはいえ、沼津市内の渋滞や箱根越えもあったと考えると、なかなか優秀な結果だったといえます。

運転歴まもなく3年ではじめての軽自動車でした。本体価格は約170万、オプション込みで200万を超えることもあるというクルマで、これよりも安い登録車だってある中で、この車は軽自動車ということで税金はじめ各種費用面での優遇が受けられるというのは、何とも歪な印象も受けないわけではないのですが、しかしながら、「2020年代に求められる軽自動車」像を実現すべくクルマを作ると、このくらいになるのかなという印象を受けた次第です。

今回はここまでです。春休みはほかに2台ほどクルマに乗る予定なので、その2台についても所感をまとめられたらいいなと思います。お読みいただきありがとうございました。

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185系引退まで2週間、一足早く乗り納め

久々の更新です。2月はバイト尽くしでなかなか時間も気力もありませんでした。月が変わるとすぐに成績発表があり、そこで私の大学卒業が確定する見込みです。卒論も内容には問題ないようで、その他の教科もおそらく単位は取れていると思われるので、よほどのことがない限り、3月末をもって学生生活が終わります。

私に大学卒業など何とも些細な話であるのですが、一方で各方面で注目されているのが、特急踊り子などで最後の活躍をしている185系です。3月13日のダイヤ改正を前に、定期列車から撤退する見込みです。

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185系の引退により踊り子の定期列車は全てE257系に統一され、また全ての座席が指定席になります。同時にチケットレスサービスもスタートし、慣れ親しんだ車両がいなくなる一方で、列車自体の利便性は、これには賛否両論あれど、向上することになるわけです。

185系には今まで何度も乗っていましたが、無くなる前にもう一度乗りたいと思い、先日乗り納めを敢行してきました。乗車してきたのは13号の東京~三島間と、16号の三島~横浜間です。

東京駅ではLEDの案内版に185系が表示されていました。

高崎や中央東線115系がとうの昔に引退してしまった今、東京の近くでMT54形モーターの走行音を聞くことができるのは185系のみ。それも特急運用でまだ活躍しているというのも、音を楽しむのであればなお良いものといえるでしょうか。加えて修善寺編成は丹那トンネルで山越えをする列車であるため、その区間での走りも今のうちに味わっておきたいと考えたわけです。修善寺編成で電動車に席を押さえるために、今回は敢えて指定席を選びました。

音だけ聞けばかなり飛ばしているように思える185系ですが、スピードは出てもせいぜい110㎞/hに届くか届かないかというところ。性能自体は現代の特急型車両と比べるとはるかに劣るものではあるものの、中央線や常磐線などの特急はJR発足から間もなく新車投入による高速化が図られたのに対して、東海道線の踊り子は、スーパービュー踊り子が投入された以外、基本的には185系のみで運用されてきました。特に中央線や常磐線ではJRになってから投入された車両すら置き換えられた一方で、踊り子は2020年まで基本的に185系の独壇場。取り巻く環境の違いというものもありそうではありますが、185系東海道線京口において、特急などに使うには適した車両だったということなのでしょうか…?

列車は1時間半ほどで熱海駅に到着。ここで下田編成と修善寺編成を切り離します。

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作業員の方が線路に入り、

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JR東日本の社員さんの合図に従い、JR東海の運転士さんが修善寺編成を交代させ、

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切り離し完了。

JR2社による共同作業でした。こんな光景も境界駅ならではと言えましょう。前よりの下田編成が出たのち、修善寺編成も発車です。

丹那トンネルを抜けると函南駅、そこからさらにトンネルを数本抜けると、列車は三島駅に到着。

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JR東海から伊豆箱根鉄道へ、乗務員が交代して、列車は三島駅から駿豆線へと入ります。

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三島駅のホームが車両の大きさを考慮して少し欠けたものになっていることは一部で知られた話ではありますが、最近またホームが改修されたようです。E257系が185系より一回り大きいため、それに合わせた手直しが行われたということでしょう。

今回は修善寺までは行かず、三島から東海道線で沼津まで出ました。

ちょうどいい時間まで沼津駅の近辺を散策。阿蘭陀館さんが臨時休業につき、仲見世のやば珈琲店さんで小休止。

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仲見世商店街には曜ちゃんのマンホールがありました。過去にはいたずらにもあったことがあるマンホールですが、場所を目が届くところに限定しつつ入れ替えながら設置するという方針で今なお維持されていますね。

ぼちぼち帰りの列車の時間が迫りつつあったので、沼津を出て三島まで移動。売店で買い物をしたのち1番線で列車を待ちます。

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東海道線から見える駿豆線のホームには、「Over the Rainbow」号こと7502編成が停まっていました。本来なら昨年3月にはラッピングが解除される予定でしたが、コロナ禍につきラストランイベントが中止になり、その後解除の予定が無しに。それどころかAqours5周年のヘッドマークを付け、当面はラッピングが維持される予定になっています。

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7502編成の隣には、「HAPPY PARTY TRAIN」の3506編成が入線。ラブライブラッピング同士が並びました。こちらは息が長く、2017年の運行開始から間もなく4年ですが、今のところ終了のアナウンスはありません。同曲に駿豆線が出てくる以上、少なくともラブライブ!サンシャイン‼のプロジェクトが続く限りは、ラッピング電車として運用されるのでしょう。

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そういえば、三島駅前に真新しいホテルができていることを、今更ながら目で見て確認しました。富士山三島東急ホテルというところで、温浴施設などを備えた観光客向けのホテルであるようです。

www.tokyuhotels.co.jp

新幹線停車駅にほぼ隣接するという立地であり、遠方からの観光客が富士山周辺や中伊豆・西伊豆での観光における滞在場所として使うということが見込まれたホテルということなのでしょう。「どうしても沼津に泊まりたい!」という希望がなければ、沼津で舞台巡りをする際に、ここに宿泊するというのもよいのではないかと思います。少し高めの価格設定ではありますが、舞台巡りで疲れた体を癒すというところでは、選んでみる価値はあるのかなと思います。かく言う私も今度泊まってみたいです。Go To トラベルが再開したら、泊まってみようかな…。

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三島駅南口の変貌ぶりに驚いていると、帰りの踊り子16号が駿豆線から入線してきました。連絡線を通ってホームの中ほどに入ってくるというのは、何とも独特なものであります。

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三島駅売店で買った寿太郎みかんのジュースを飲みつつ、185系に揺られます。

熱海で一旦降りて、下田編成との連結作業を観察。しかしすごい人でした。鉄道ファン以外にもカメラを向けている人がいるように見えました。

15両編成になった踊り子は、黄昏時の東海道線を東京に向けて「爆走」していきます。どれだけ頑張っても最高時速は110㎞/hに届くか届かないかというところですが、音のせいもあってか、実際の速度以上に力強い走りも見せているように感じます。

予定があったため帰りは横浜で一度下車。友人と合流しつつ横浜駅から少し移動。「店閉まる前にどっかで飯を食おう」ということで、

吉村家さんに入店。当初どこに入るか決まっていなかったので、「せっかく横浜にいるんなら横浜らしいものを食いたい」という希望を出してみたら採用されました。

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家系の総本家ともいえる吉村家さん、勝手がわからないので普通のラーメンにライスだけつけましたが、とにかくおいしくてあっという間に完食してしまいました。もう少し量が多くてもよさそうな気もするので、次行くことがあるのなら、中盛にしつつほうれん草を増やしてみようかなと。しかしチャーシューで勝負を仕掛けてきたという印象もあり、それをもう少し堪能してみるのも良いかなと思いました。

食事の後相鉄線上星川まで移動。

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駅前のスーパー銭湯「満天の湯」で入浴です。「3年連続準優勝」、優勝ではないけども、準優勝というポジションにい続けるということも、なかなかすごいことなんじゃないかと思うものです。

帰りの電車はネイビーブルーの相鉄10000系でした。厚化粧して出てきた感がすごい。これでJRに乗り入れないというのもなかなか違和感があるものです。

ところどころ脱線しつつも、185系乗り納めでした。MT54形モータ―にDT32形形台車という、国鉄の特急型電車に広く採用され続けたメカを載せた、「生きた化石」とでもいうべき車両が、昭和から平成を経て令和に至るまで、それも東海道線の東京口という場所で走り続けていたというのは、なんとも不思議なものであると思うものです。静粛性や居住性も芳しくなく、設備もやや劣る車両でありつつも、最近の盛り上がりを見ると、賛否はあれど人々に親しまれ続けた車両だったのかなと思います。

定期列車から引退しても、しばらくは臨時列車として爆音を振りまきながら東海道線を走る姿を時折見せてくれるような気もしなくはないものです。それもあくまでそんな気がする程度のものなので、今回の乗車がおそらく最後になるものと思われます。そんなものを書くような柄でもないのですが、185系に対する労いの言葉で、今回の記事を〆たいと思います。今までご苦労様でした。

 

「ようりこ」の”聖地”閉鎖から1年以上 沼津駅前「富士急ビル」、ほぼ姿を消す

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「ようりこ」の”聖地”としても知られていたモスバーガー富士急沼津店さんも入居していた沼津駅南口の富士急沼津ビル。一昨年11月に閉鎖され、その後解体工事が始まりましたが、1年以上経った今、解体工事も凡そ終盤を迎え、ビルはほぼ姿を消しました。

www.at-s.com

toshoken.com

今から半世紀以上前の1965年に完成した同ビルは、完成から2年後の1967年に百貨店に転換。本館1階にはバスターミナルも備えていて、沼津における富士急の拠点として機能していました。

その後業態転換や1度の全館閉鎖を経て、100円ショップやモスバーガーを誘致し復活。しかしながらそれらも2019年11月をもって撤退し、再びの全館閉鎖、そして解体へと至ったわけであります。末期は低層階しかテナントが入居しておらず。加えて完成から半世紀以上が経過し老朽化が進んでいたということが、解体に至った理由といえるでしょう。

跡地利用については、現時点では未定とのこと。今後進展する駅の高架化を見据えつつ決めていくとのことです。駅前のコラボカフェと日産レンタカーの店舗が、かつて西武百貨店があった跡地を暫定利用しているものであるとのことですが、富士急ビルの跡地も、そのまま空き地のままにはせず、何らかの形で暫定的に利用することになるのでしょうか。

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今月5日の現地の様子を載せておきます。ほぼ解体されてしまって、一部外壁が残っている程度の姿になってしまいましたね。

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在りし日の様子も載せておきます。アニメに登場したお店ではないのですが、曜と梨子の待ち合わせ場所として出てきた場所として知られており、店先にはスタンプの他、それらしいものも飾られていました。制服姿の寝そべりが、なんともかわいらしかったですね。

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先日発売されたデュオトリオVol.2に収録されている「Misty Frosty Love」にて、「ようりこ」カップリングの組み合わせがにわかに注目されたようなところではあります。

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そんなところでもし富士急ビルが残っていて、モスバーガーさんのお店も営業していたら、それはそれで盛り上がりを見せていたのでしょうが、なってしまったものを今どのように論じたところで、というものでしょうか。

そういえば先日、モスバーガーさんのTwitterが更新されました。近日中に良い報告ができるとのことです。居心地の良さはほかのハンバーガーチェーンにはないものがあり、駅周辺でゆっくりできるお店として利用していたところもあるので、願わくばカムバックしてほしいものでありますね。

沼津駅高架化、今年こそ進展ある?

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今月4日から5日にかけて沼津に滞在した際、宿泊したホテルは南口のリブマックスさんでした。他と比較しつつ素泊まりで安いところをということでのチョイスでしたが、普通に快適に過ごせるいいホテルでした。部屋に電子レンジが付いていたのは驚きでした。コンビニやスーパーでお弁当を買ってきて、部屋でチンして食べるというような用途を想定しているのでしょうが、ビジネスホテルとしては確かにあったら便利という設備でしょうね。

翌朝は丸勘さんで朝ごはんを済ませつつやば珈琲さんでコーヒーを飲んだのち、北口にある5周年展示会会場の「キラメッセぬまづ」まで向かいました。

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北口まで向かうのにガードを通らず、駅構内の跨線橋を通ることに。

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130円の入場券を買えば、わざわざガードまで回らずに駅の南北を行き来できるわけですが、それもそれでなかなか不便なもの。舞台巡りで回るようなところは概ね南側にありそこを回る限りにおいては支障はないように思えますが、今回のように北側でイベントがあったり、あるいは駅の北にあるさわやかと港の方を行き来したりする場合には、もう少し便利に行き来出来ないかと思うものです。

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そんな沼津駅ですが、実は高架化の計画が30年以上前からあります。駅の西にある車両基地や貨物駅を移設しつつ、3面6線の沼津駅やその前後の東海道線御殿場線を高架に移設するというものです。

1988年に当時の市長が高架化の方針を決め、その後2006年までに高架化の都市計画の決定や認可を行い、土地収用に向けた準備をスタートさせていました。収用に応じない地権者に対する強制収用に向けた調査にも取り掛かっていたようです。

toyokeizai.net

それに待ったをかけたのが、近ごろリニアで世間を騒がせている川勝平太静岡県知事。特に移転先の地権者との間で交渉が難航していた貨物駅について、「沼津に貨物駅は要らない」と主張。これに沼津市JR貨物は大変困惑したようですが、沼津市はこの主張を受け、2010年に強制収用に向けた調査をストップさせてしまいます。ただ、他に良い代替地が見つからないことにより「沼津に貨物駅を設けるのが適当」という意見が有識者から示されたほか、環境意識の高まりによる鉄道貨物輸送への再評価の流れなどもあり、川勝知事も「貨物駅不要論」を撤回。2014年の県議会において、沼津駅高架化事業について、積極的に取り組む意向を表明します。その後、貨物駅の移転先の地権者との交渉や、明け渡しに応じない地権者との裁判などもあり、今に至るというものです。

www.tokyo-np.co.jp

その裁判について、昨年12月に静岡地裁が原告の請求を全て却下するという判決を出しました。駅周辺の交通量は減少しておらず、立体交差化の必要性はまだあるということ、代替案として橋上駅化を取った場合にも、事業費を大きく削減することはできないということを理由に挙げています。判決を受け、原告側は控訴を検討するとのことです。

原告である貨物駅移転先の地権者が持つ土地については、今年2月5日までに土地の物件を撤去しない場合、行政代執行を実施するという旨の戒告書がすでに出されているとのこと。早ければ今年中にも何らかの動きがあるのでしょうか。

メインの舞台は内浦ではあるものの、「ラブライブ!サンシャイン‼」にも沼津駅周辺の風景は登場します。北口でのビラ配りのシーンや旅先から沼津に帰ってきたシーンなど、沼津駅の駅舎が登場するところもいくつか見られます。特に劇場版では南口の駅舎は頻繁に登場しますね。オープニングの「僕らの走ってきた道は…」やエンディングの「Next Sparkling!!」等々、浦の星女学院の校舎よりも登場するような気がします。前者ではついに駅のホームも出てきましたね。

youtu.be

もし駅が高架になれば、当然ながらそれらの情景は失われることになります。沼津でAqoursを感じられるようなところが減ってしまうことは、1人のファンとして確かに寂しいものではあります。

されど現状の沼津駅が使いやすいものかといえば、好きなコンテンツの舞台ということを含めても、お世辞にも便利とは言えないものであります。駅の南北を行き来するのにあまねガードまで回るか、さもなくば駅の入場券を買うかという状況は、市街地の中心部としては何とも不便に感じるもの。また跨線橋にエレベーターがある以外のバリアフリー設備がないことも、やはり使いにくさを感じる点であります。スーツケースを使っている場合に跨線橋を利用するにあたり、わざわざエレベーターを使うというのは、待ち時間を含めてやはり面倒なもので、エスカレーターが欲しいなと思うところでもあります。このような点を一気に改良するという点において、駅の高架化の意義は大きいと考えています。

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高架化事業に合わせて再開発も行われるようで、それによる中心部の活性化というものも当然ながら期待できるわけです。駅前に魅力的な施設などがあれば、郊外に分散していた人の流れを中心部へと向かわせることにもなるのでしょうし、街の魅力向上による他地域からの転入にも期待できるはず。沼津市にとっては単なる交通の円滑化に留まらない、将来の街づくりに向けた超重要プロジェクトであるわけです。その旨は地裁判決を受けた市長のコメントにも表れています。(コメントは先述の新聞記事を参照)高架化やそれに伴う鉄道施設の移設、道路の再整備などにより、新たに利用できる土地の創出や人の流れの変化などもあり得る話であり、これらを活かした新たな街づくりという意味でも、高架化を進めるということの意義は十分なほどあるはず。

もし仮にあの時事業がストップしていなければ、こんな「たられば」の話を論じるのも何ともナンセンスな気もしなくはないのですが、今頃少しは形になりつつあるようなところまで来ていたのでしょうか。駅の高架化こそ完成していなかったとしても、新車両基地か新貨物駅はできていたのかもしれません。立場によってはそれはそれで喜べないという方もいるのかもしれないにせよ、ただ実質10年という停止期間というのは、どちらに転ぶにせよ非常にもったいない時間であったはずでしょう。話がかき回された挙句、予想だにしなかったロスタイムが生じてしまうというのは、現在進行形で起こっているリニアの問題と似たような構図であるように思えてしまうものです。

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知事による唐突な「貨物駅不要論」により、事業が実質的な停止状態に陥ってから早10年以上、今年こそは話が動くのでしょうか。多額の予算を費やして行う高架化事業が、沼津の街やそこに住まう人々にとって、良い結果をもたらすものであることを願うばかりです。そんなことを沼津の外から思いつつ、今回の記事を〆たいと思います。

いずっぱこ1day周遊パス、販売期間延長!

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駿豆線や三島・沼津・伊豆の国修善寺エリアの伊豆箱根バスで使える「いずっぱこ1day周遊パス」ですが、この度発売期間が延長されました。

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当初は「おとなが発売枚数に達し次第販売終了」となっていましたが、「新型コロナウイルス感染症の事情変化を考慮し、発売期間を2月28日(日)まで延長し、発売枚数を追加」することになりました。

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年明け前に沼津に行った際、こちらのきっぷを活用して、駿豆線沿線や沼津駅の方を散策していました。

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利用可能なエリアは広く、沼津駅から沼津港、さらには内浦三津までをカバーしているのは、舞台巡りをしようという人にとってはかなり便利なきっぷといえるでしょう。長井崎中学校や三の浦総合案内所などはみとしーから歩けるので、目ぼしいスポットは大体エリア内に納まっています。強いて言えば淡島が外れてしまっていますが、三津のあたりから東海バスに乗れば、そんなに高くつくこともなく行けるはずです。

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きっぷと街歩きマップのセットとなっていて、マップに記載されたお店では、買い物や食事の際に割引を受けられるようになっています。例えば沼津港にある「沼津バーガー」さんでは飲食代が1枚で1会計ごとに10%引きになったり、伊豆三津シーパラダイスでは入場料の割引を受けられたり、伊豆長岡駅売店ではお土産品(一部除く)が5%引きになったりするなど、この1枚を使い倒せばお得に遊べるというようなものになっています。

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同じようなエリアで使える乗車券は以前から存在していましたが、そちらはインバウンド旅行者向けの商品であり、購入には条件が必要でした。それが国内外問わず全ての人が利用できるきっぷとして発売され、日本人でも気軽に使えるものになったというわけです。

www.izuhakone.co.jp

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駿豆線には1日乗車券として「旅助け」なるものが既に存在しており、「ラブライブ!サンシャイン‼」とのコラボもあって、こちらを買う人も多いかと思われます。確かに乗車券のデザインや付属のアクリルバッジなど、こちらを選ぶ理由というものも存在するのですが、但し乗車券としての実用性は、「いずっぱこ1day周遊パス」の方が上なのかなと思われます。

ところで「旅助け」や「いずっぱこ1day周遊パス」は磁気券ではないため、改札を通る際には有人窓口を通る必要があります。これも三島駅伊豆長岡駅など、有人駅にて利用するのであれば、特に難儀することではありません。

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但し駿豆線内には無人駅もいくつかあります。無人駅の中には三島田町駅大仁駅など、無人駅も含まれます。それらの駅ではインターホンによる対応がとられており、呼び出しに応じた係員が磁気券以外のきっぷでも自動改札機を通れるように手配するという対応がとられているようです。これも呼び出しや操作の手間を考えると、入場までに時間がかかることを見越したほうが良いはずであり、利用にあたっては電車の時間まで余裕があるかなどを考えて動く必要もあるでしょう。

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同じようなエリアで使えるきっぷとしては、「ふじのくに家康公きっぷ」もありますが、こちらは購入にあたり「エクスプレス予約」や「スマートEX」などを用いた東海道新幹線の利用が条件となります。18きっぷなどを使い在来線で訪れる場合には購入できないものです。一方で「いずっぱこ1day周遊パス」は購入にあたり特段条件はなく、誰でも購入できるものになっています。値段もおとな1人900円とかなりお得。コロナ禍における増収策として展開された商品ですが、このまま定番化してほしいなと、一利用者として思うものでした。

ラブライブ!サンシャイン‼ 5周年展示会~Pieces of Aqours~

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昨年12月23日から今年1月7日にかけて年をまたぐ形で開催された「ラブライブ!サンシャイン‼ 5周年展示会~Pieces of Aqours~」。当初は5周年を迎えた直後の昨年夏に行われる予定でしたが、感染症の事情や自治体からの要請等により延期となり、年末年始の開催となりました。当初は横浜で開催されるはずだったはずであるため、延期の結果ホームグラウンドたる沼津での開催となったというところでしょうか。

アニメの制作資料や原画、さらにはライブ衣装から展示会向けに作られたジオラマなど、貴重な資料を多く見ることができる展示会でした。資料や原画、ジオラマを見ることができたのは初めてでしたし、ライブ衣装をあれだけ間近にみることができたのも貴重な体験でした。

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撮影可能エリアも設けられていました。「LoveLive!Days」の連載「Find Our 沼津」のイラストも、展示会で改めて見られました。

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我々としてもよく知るところもあれば、なかなか足を踏み入れないようなエリアのイラストまであり、沼津でかなり細かく取材をし、それを供給されるイラストに活かしているんだなと実感した次第です。「浮島ひまわりらんど」なんて、同じ沼津市でも、内浦とは全く違う地域ですから。大雑把な方角としては新東名の駿河湾沼津サービスエリアの方面です。

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5年の歴史を感じる展示もあれば、最近のAqoursに関する展示もありました。先日のカウントダウンライブ「WHITE ISLAND」で登場した雪だるまや「ポエポエポスト」が置かれていました。ポエポエポスト、近くで見ると意外とかわいいです。

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その他、あげつち商店街の「つじ写真館」の黒板アートや、沼津の方々がペットボトルキャップを用いて作ったモザイクアートなどもありました。今回の展示会は、あくまで運営・製作サイドによるものではありますが、ここは地元の方によるものも展示されていましたね。

「5周年」というのは「プロジェクト『ラブライブ!サンシャイン‼』のスタート」を基準としたものでしょうが、この展示会は概ねアニメの世界をメインに据えたものであると解釈しています。メインの展示物が、原画や制作資料であるため、それも当然なのでしょうが。

なんとも上から目線な言い方にはなってしまいますが、Aqoursの成長を感じられる、そんな展示会だったような気がします。高海千歌渡辺曜の2人から始まり、音ノ木坂から転校してきた桜内梨子や1年生の3人、そしてかつて浦の星でスクールアイドルを立ち上げた3年生の3人と、だんだんと仲間を増やしていったAqours。アニメのストーリーでは全体としての活躍にスポットが当てられていたようにも思えるのですが、その裏で各個人が成長していたということも事実ではないかと考えます。

梨子の例を挙げれば、音楽で行き詰まり音ノ木坂から浦の星に移ってきたという設定であり、当初はやはり自信のない、それこそ本人が「地味」と言うのを地で行くような性格だったのでしょう。しかしそれが、Aqoursにおいて作曲という役割を得て、他のメンバーと共に活動しそれが評価されるにつれ、徐々に自信を持てるようになったのであろうと解釈しています。幼少期は得意だったピアノがだんだん苦痛になり、ついには音楽をあきらめるかのような勢いだったものの、Aqoursの活動を経て、自分の能力に気付けたというようなドラマもあるのかなと考えます。

ついつい忘れられがちな3年生3人による「旧Aqours」の存在も、9人のAqoursにとって不可欠なものなのだということを、展示会を見ていて感じ取りました。MIRACLE WAVEのバク転のようになんでも挑戦してみる精神や好きなことをワイワイガヤガヤやりたいという動機、そもそも「Aqours」というネーミングなど、3人のAqoursの存在は不可欠であるはずです。そんなことも展示を通してなんとなく感じました。

衣装の展示で印象に残っているのが「夢で夜空を照らしたい」と「WATER BLUE NEW WORLD」の衣装です。前者はAqoursの初期の活動の曲で、まだラブライブ!の予備予選に参加する前の段階のもの。後者はAqoursラブライブ!決勝で披露したものであり、テレビアニメの時空で行けば最後の曲になります。2つの衣装の意匠はほぼ真逆で、前者はリボンがあるだけでかなりシンプルなデザイン、後者は羽の飾りや袖の長さの作り分けなどののほか、一部には衣装チェンジのギミックも取り入れるなど、相当凝った衣装になっています。アニメの世界においても、ライブを重ねるにつれ、衣装のデザインや制作の技術が相当上がった、ということなのでしょう。そのあたりのことに想像を巡らせるのも面白かったですね。

ライブや映像作品ではなく、資料を通してコンテンツに触れ、色々考えることができるよい機会でした。今回だけとは言わず、またこのような展示企画があれば、是非とも見学したいと思う次第です。

今回は以上です。お読みいただきありがとうございました。

Aqours COUNTDOWN LoveLive!~WHITE ISLAND~

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Aqoursとしては2度目のオンラインライブ、また初めてのカウントダウンライブであった「Aqours COUNTDOWN LoveLive!~WHITE ISLAND~」が昨年の12月30日・31日に開催されました。また、1月7日までの期限付きで、ライブ映像のアーカイブでの公開がなされているほか、1月4日20時より、アーカイブ配信の同時視聴会が実施されます。

初日と2日目でセットリストが変更されていました。初日の3曲目が「恋になりたいAQUARIUM」だったのに対し、2日目は「HAPPY PARTY TRAIN」と、いつものライブと同じような組み合わせになっていたほか、その他にも曲目や曲順に変更が出ていました。

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今回のメインは何と言っても「デュオトリオコレクションCD Vol.2 WINTER VACATION」の4曲が初披露されたことでしょう。こちらは事前収録映像だったようで、高槻かなこさんが出演を見合わせる中においても、完全体での披露と相成りました。

4曲それぞれの描かんとしている情景を、キャストによるパフォーマンスを通し、初めて目に見える形で吸収できたことが、今回ライブ最大の収穫であると感じています。特に「涙が雪になる前に」と「Misty Frosty Love」に2曲が、パフォーマンスによってその情景がより鮮烈に焼き付けられました。

涙が雪になる前に」の振り付けは、最後のハグだけが注目されているような感じもありますが、その前のところで2人がすれ違うような様子を表現するところもあり、個人的にはそちらとラストとの対比に着目しました。「すれ違い」と「和解」、そしてその間にあった「想い」というものをが、曲を通して描かれているということを、パフォーマンスを通して理解することができました。

テレビアニメ1期9話で描かれていた果南鞠莉の関係ですが、それがより濃く出たのが「涙が雪になる前に」でしょう。歌詞にもそれはわかりやすく出ているのですが、すれ違う振り付けの後にハグという表現を入れたということが、この歌の描写を聴き手により効果的に届けるのだと考えます。さすがにアニメよろしくビンタするところまでは入れられなかったのでしょうが、しかしそれでも振り付けの作りこみが実にうまいと思いました。

Misty Frosty Love」も同じようなものです。こちらはどちらかといえば背景映像の影響が大きいのかもしれませんが、ある種の”冷戦”状態の「ようりこ」カップリングをうまく描き出しているように見えました。 1期11話の終盤に電話で話すまでのあたりの空気感を感じ、それが振り付けにも出ていましたね。よく覚えていないだけかもわかりませんが、2人が真正面に顔を合わせるところ、ほとんどなかったように思います。

曜にとっての「いつもより嬉しそうに見える”2人”」とは、千歌梨子のことを指しているはずですし、あの2人が徐々に距離を縮め、仲良くなっていく様子というのは、千歌の幼馴染たるにとっては、やはりもやもやするでしょうし、目をそらしたくなるものでしょう。曜にしてみれば、”本来その場所にいるべきは自分”であるはずですから。自分にとっての一番の特別な存在が千歌であるように、千歌にとっての一番大事な存在も自分であったはずなのに、それが転校生にとってかわられてしまったという構図に、曜の視点からすれば見えてしまうのでしょう。

一方梨子にとっても、浦の星に転校してきて初めて親しげに話しかけてきたのはおそらく千歌であり、それゆえに梨子にとって高海千歌とは特別な存在であるはずです。それなのに千歌の目には常にを含め自分以外の誰かがいて、そしてみんなに同じように接しているわけで、梨子からすれば、千歌にとっては梨子が必ずしも決定的な「一番」ではないように見えてしまうわけです。どれだけ仲良くなろうと、いつまでも「一番近くになれない」と。

曜からすると、「いつの間にか自分ではなく梨子ちゃんが千歌ちゃんにとっての一番の存在になってしまった」ように見える一方で、梨子にとっては「自分にとっては特別な存在なのに、当の自分はいつまで経っても千歌ちゃんにとっての特別な存在になれない」わけです。この2人は共通して千歌に対して想いを寄せていると同時に、2人ともその思いが相手に届いていない状況にあるのでしょう。その状況において、同じような境遇にあって特に際立って見えてしまう人間をつい意識してしまうはずであるものの、だからといって互いに直視したりあるいは思いをぶつけ合うこともできず、「もやもや」「いらいら」しているはず。言ってしまえば「冷戦状態」にあるといえましょう。「涙が雪になる前に」が、ラストでは結ばれる展開となる一方で、こちらはついにわだかまりを抱えたまま、「・・・伝えたいよ!」とまでは思いつつも、曲中では伝えられぬまま終わってしまいます。叶わないのなら凍ってしまってほしい。空の果てまで消え去って、雪に白く隠してほしい。そんな願いを歌ったのが、この「Misty Frosty Love」です。

そんな描写をリアルワールドに表現したのが、今回のライブでのキャストによるパフォーマンスでしょう。ついに最後まで素直になれない、何も伝えられないという2人の少女の感情を、2人の「職人」により、ステージの上に具現化されたわけです。振り付けだけではなく、細かい動きや表情まで追っていくと、そのレベルの高さに気付かされます。

渡辺曜役の斉藤朱夏さんであれば、元々ダンスが得意であり、それゆえ運動神経も良いようで、アクロバティックな振り付けをも軽々こなしてしまうという印象があるわけですが、例えばCYaRon!の「夜空はなんでも知ってるの?」の間奏においては、曲の切ない描写に合わせた動きや表情などを表現していて、「いやもうこれしか勝たん!!!」ってなってしまうわけですね。それを今回「Misty Frosty Love」で感じた次第です。

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年始のあいさつでも触れた「WHITE ISLAND」ですが、オンラインではあれめちゃめちゃよかったです。会場現地で参加するライブも、そこでしか味わえぬ雰囲気もあり、それはやはり他の何にも代えがたいものであることも確かなのですが、しかしオンラインでカメラからの映像を見ていると、会場ではあまりよく見えないキャストの動きや表情をよく見ることができたり、それに集中してライブを楽しむ頃ができたり、オンラインにはオンラインなりの楽しみがあることを、今回のライブで改めて感じさせられました。

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(公式サイトから画像を転用するわけにもいかないので、沼津駅前の広告にて代用)
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やりそうな曲をなんとなく予想しつつ期待度を高めにしつつ迎えた今回の「WHITE ISLAND」でしたが、大体予想通りの組み立てでありつつ、しかしながらその「濃さ」は予想以上でした。新曲も今年前半は出る見込みであり、かつ(沼津からは少し遠いけど)久しぶりの故郷凱旋ライブも決まるなど、6年目を迎えんとするも、まだまだ勢いはそのままに、これからも我々を驚かせてくれるのだなと確信しました。

リアルタイム配信こそすでに終わってはいますが、チケットはまだ買えます。配信は7日まで、同時視聴会は4日20時から。まだ観ていないという方は是非観てください。オンラインでもAqoursのパフォーマンスのすごさは十分に伝わってきます。

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